北朝鮮の労働新聞と朝鮮中央通信は21日、金正恩氏が西南前線部隊の「島(への)火力打撃及び占領のための演習」を組織指導したと報道した。演習を実施したのは延坪島砲撃事件(2010年11月23日)の際、韓国に対する砲撃を行った第4軍団隷下の部隊。

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同紙は「訓練は敵があえてピクリとでも動けば、無慈悲な火力打撃で敵陣を草刈り場にすることを誇示した」と伝えている。

韓国の首都に狙い

同紙は、演習は正恩氏が「直接発起した」ものだとして次のように伝え、演習が米軍と韓国軍への攻撃を想定したものであることを、次のように明かしている。

千里慧眼の英知と鋼の胆力と根性、非凡特出した戦略戦術で、反共和国圧殺策動に狂乱する敵どもに連続強打を強力に食らわせ、社会主義祖国をしっかり守ってくださる敬愛する最高司令官同志の訓練指導を受けることになった西南前線部隊の将兵たちの胸は、米帝山犬とその追従勢力に対する千百倍の復讐心に激しく沸き広がっていた。(原文ママ)

韓国の首都圏をうかがう西南前線部隊の演習を誇示したのは、近く実施される米韓合同軍事演習を強くけん制したものと言える。

労働新聞はまた、演習に動員された兵器類のカラー写真を複数掲載した。122ミリ多連装ロケットと自走砲のほか、地対艦ミサイル「シルクワーム」や地対空ミサイル「S-125」の発射場面が写っている。シルクワームは本来、敵艦船に向けて使用するが、北朝鮮は対地攻撃用としても運用しているとされる。多連装ロケットなどと比べ射程90キロ前後と長く、韓国の首都圏に向けられた場合は脅威となる。

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正恩氏が笑顔で見ているのは「島への火力打撃および占領演習進行略図」。右わきにタブレットPCのようなものが見える。

なお、演習には黄炳瑞(ファン・ビョンソ)、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)、李永吉(リ・ヨンギル)、呉日晶(オ・イルチョン)、韓光相(ハン・グァンサン)、李炳哲(リ・ビョンチョル)氏らが同行。現地で第4軍団長のリ・ソングク中将、同軍団政治委員のリ・ヨンチョル少将らが出迎えた。

2015年2月21日付労働新聞

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