北朝鮮の金正恩氏が軍の非反衝砲(無反動砲)射撃大会を視察したと朝鮮中央通信が7日伝えた。
同通信によると、正恩氏が訪れたのは朝鮮人民軍の前線軍団である第1梯隊歩兵師団直属区分隊。今回の射撃大会視察が、正恩氏の新年最初の軍関連の公開活動となった。
視察には、正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏も同行。与正氏は先月、女軍放射砲部隊の砲射撃訓練の際にも金正恩氏に同行していた。
この日の視察には与正氏に加えて、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)人民軍総政治局長、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長、ユン・ドンヒョン人民武力部副部長、キム・ミョンシク海軍司令官、チェ・ヨンホ航空および反航空軍司令官、呉日晶(オ・イルチョン)、韓光相(ハン・グァンサン)労働党部長、李炳哲(リ・ビョンチョル)労働党副部長などが同行しており、李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長、ソ・ホンチャン人民武力部第1副部長、キム・チュンサム総参謀部第一副総参謀長兼作戦局長、ユン・ヨンシク総参謀部砲兵局長が現地で迎えたと朝鮮中央通信は報道した。
この記事を通じ、軍部人事の興味深い動向がふたつ確認できる。ひとつは、総参謀部第一副総参謀長兼作戦局長にキム・チュンサム氏が新たに就任したこと。昨年11月5日までは辺仁善(ピョン・インソン)氏が作戦局長と呼ばれていたので、この2ヶ月の間に交替したと思われる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面もうひとつが、延坪島砲撃事件(2010年11月23日)の際、第4軍団砲兵旅団長(大佐)として韓国砲撃を指揮したユン・ヨンシク氏が、総参謀部砲兵局長に就任していたことだ。同氏の名は、昨年4月24日に正恩氏が軍を視察した際にも北朝鮮メディアの報道に登場し、中将に昇進していたことが確認されていた。いわば、正恩体制下における「新進エリート」と言える。
同氏が新たに就任した総参謀部砲兵局長は、過去に北朝鮮のメディアが言及したことのないポストであるとされ、正恩氏の執権にともなって新設された可能性がある。