収穫物をまず国家に納めなければならないため、食べる分は借りる以外にない。さもなくば、待つのは「飢え死に」である。

(参考記事:穀物1キロで売られる娘たち…金正恩式「恐怖政治」の農村破壊

このように、都市部で商売をし、4人家族の最低限の生活費毎月400元(約6,000円)を安定的に稼げる層と、そこから疎外されている貧困層に今の北朝鮮は二分されている。

この貧困層を構成するのが、農民と工場ではたらく一般労働者だ。前出の「北韓社会変動」調査の中に「北韓のなかでもっとも所得の低い職業」という項目があり、その1位が農民だ。2015年には62.3%が農民と答えているのだが、12年の51.2%と比べ増加している点も見逃せない。