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だがそもそも、韓国銀行の数字はアテにならないという意見も根強い。国家予算すら公開しない北朝鮮において、信頼できる統計は中朝貿易の数値以外に存在しない。そしてこれすらも密輸や非公開の取引を網羅しておらず、全体をとらえるには役不足だというのだ。

となると、別の判断基準を求める必要がある。参考になるのは、金正恩時代になってから韓国入りした脱北者の証言だ。ソウル大学の「平和統一研究院」が毎年発行している「北韓(北朝鮮)社会変動」2015年度版では、12年から15年までに入国した脱北者150人を対象に、北朝鮮での生活変化を比較している。これを見ると、住民の経済水準は年々高くなっていることが分かる。

例えば、主食がトウモロコシではなく「ほぼ白米」と答えた割合は2012年の35.7%から、15年の61.4%と大きく増加している。「肉を毎日食べる」と答えた割合も12年の3.2%から15年には22.6%と増えている。