北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」と称する長距離弾道ミサイルの発射実験計画について、日米韓に中国までもが一斉に批判している。発射が実施されれば、1月に強行された核実験の問題と合わせ、「より強い制裁」を求める国際世論が高まるのは間違いないだろう。

しかし考えて見れば、北朝鮮に対する国際世論は、これまでも十分に険しかった。4回目の核実験直後には、日本のメディアは国連安保理がすぐにも過去最強の制裁決議を下すかのような報道ぶりだった。しかしフタを開けてみれば、米国と中露の意見の溝はかつてなく深い。

そして、強い制裁を「やる」「やらない」ですったもんだしていたところに、今回の「発射宣言」である。これではまるで、国連安保理の方が北朝鮮に狙い打ちされているように見える。

金正恩第1書記が当面、米国などとの外交交渉など求めていないのは、もはや明らかだ。それなのに、「圧力をかけて対話の場に引き出そう」などと考えてみても、空回りを続けるだろう。

だからと言って、「ムダだから制裁を止めろ」と主張したいわけではない。どうすればまともに圧力が作用するか、まずは良く見直すべきだということだ。