北朝鮮の富裕層の若者たちの間で、「資本主義的贅沢品」として排撃されていたピアス、ネックレスなどのアクセサリーが、流行している。その発信源は、やはり韓流ドラマだった。

中国中央テレビが北朝鮮の「人気美女」シリーズを紹介(画像:中国中央テレビキャプチャー)
ピアスをしている平壌の女性(画像:中国中央テレビキャプチャー)

耳に穴をあけるサービスも

中国滞在中の平壌市民によると、ピアスが流行しているのは、平壌、南浦(ナムポ)、平城(ピョンソン)などの都市部だ。韓流ドラマの主視聴者層である20~30代の女性の間で、ピアスをするのは当たり前になっている。

ピアスは市場で購入でき、代金に1ドルを追加すると「穴あけ」もしてもらえる。耳たぶに少し穴を開け、そこに「ハリネズミの針」と呼ばれる尖った器具を挿しておく。そうすると数日でピアスが通せる。

大流行しているピアスだが、金正恩氏の夫人で北朝鮮のファッショニスタ、李雪主氏がブランドバッグを持ち、アクセサリーを付けてメディアに登場していることもあり、ファッションに対する当局の取り締まりは以前よりはゆるくなっているという。

とはいえ、完全に解禁されたわけではない。政治集会や学校に行く際には、「糾察隊」の取り締まりを防ぐために、ピアスは外しておくとのことだ。

一方、男性の間ではネックレスが流行している。

30代の南浦市民によると、20代後半の若者の間で、自分の生まれた年の干支のネックレスが流行している。韓流ドラマで俳優がネックレスをしているのを見た若者たちが、つけ始め急激に広がった。ネックレスはシャツの内側に入れているため、糾察隊の取り締まりにも遭わなくて済むようだ。

韓流ドラマの影響は、若者の結婚文化も変えつつある。別の平壌市民によると、婚約の際に女性は男性にセイコーの腕時計を、男性は女性に14金のネックレスをプレゼントするのが好まれるとのことだ。

北朝鮮で、セイコーブランドの時計は人気は高い。帰国者を家族に持つある在日朝鮮人は「1960年代、帰国者たちはセイコーの自動巻時計をこぞって買い込んで帰国した。また帰国する時の、餞別として送られることもあった」

もしかすると、北朝鮮でもカシオの「G-SHOCK」が流行する時代が、到来するかもしれない。

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