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新年を迎えた北朝鮮。しかし、そのめでたさは毎年、悪臭に打ち消される。新春恒例の「堆肥戦闘」だ。

不足する化学肥料を補うために、人糞を集めて堆肥を作る全国的なキャンペーンだが、またそのノルマの量がとんでもない。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、会寧(フェリョン)市当局は、市内の工場、企業所、人民班(町内会)に対して、今年初めての戦闘(やるべき仕事)として、1人あたり300キロの堆肥を作って納めよと命じた。

中央は昨年末、堆肥精算総動員令を下し、その期間を定めたのだが、昨年の場合、4日から10日間とし、工場・企業所の労働者は1人あたり500キロ、人民班は1世帯あたり150キロがノルマだった。例年なら労働者1人あたりのノルマは100キロから300キロだったが、今年は、労働者は去年と同じ500キロ、人民班は1世帯あたり300キロに増やされた。

北朝鮮は、国内で化学肥料の生産を行っているが、コロナ鎖国による原料不足、施設の老朽化などにより、需要を満たせていない。そのため毎年「堆肥戦闘」を繰り返してきたのだが、昨年は状況がさらに悪化したことから、さらなる堆肥増産を目論んでいるのだろう。

(参考記事:北朝鮮有数の肥料工場、コロナ鎖国で部品がなく生産中断

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だが、新年を祝う暇もろくに与えられず、「人糞との闘い」に追いやられる北朝鮮国民の間からは、当然のことながら不満の声が上がっている。

例年とは異なり、地方の朝鮮労働党幹部に、堆肥生産量を直接確認にして結果を中央に報告するように命じられたことから、もしかすると例年のように、農場幹部にワイロを掴ませ、あたかも人糞を受け取ったかのように書類を偽造するのは難しくなったのかもしれない。

(参考記事:寒冷地の北朝鮮が無理やり進める二毛作

年初から気の重くなるような話が続き、北朝鮮国民は意気消沈しているだろう。

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(参考記事:「今年もダメだ。すでに終わった」金正恩発言に国民も落胆