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韓国では1956年から20年間にわたり、「混粉食奨励運動」というキャンペーンが大々的に繰り広げられた。食生活改善を掲げ、コメを食べる量を減らして、より栄養価の高い小麦粉を使った料理を食べようというものだ。

特に60年代から70年代中盤にかけては、すべての食堂で米飯に25%以上の麦や麺類を混ぜて販売することを義務化、週に2日は無米日として、ごはんの販売を禁じるほどだった。学校では、規定以上にごはんが入っていないか弁当の検査が行われた。

だが、「健康のため」というのはあくまでも表向きの理由だった。実際は、コメ生産量が人口増加に追いつかず、食料自給率が下がりコメが不足し、価格が高騰。それがインフレや賃金の上昇に繋がるのを阻止することが、輸出主導型の経済体制の構築を目指していた当時の朴正煕政権の課題となっていたのだ。

現在、韓国がインスタントラーメンの消費量で世界一位となっているのは、このようなキャンペーンがきっかけになっている。

一方の北朝鮮。もともと気候の関係で、稲作ができる地域は限られており、北部山間地などでは雑穀やジャガイモを主食としていたが、おそらく金日成主席が1962年に語ったこの言葉から、コメを主食とする認識が広がったものと思われる。

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「人民が米のご飯に肉のスープを食べ、絹の服に瓦の家に住めるようにする」

それから60年。その約束は未だに達成されていないが、孫の金正恩総書記は、昨年12月の朝鮮労働党中央委員会第8期第4回総会で、農業をコメと麦の二本柱に変え、人民の食生活改善を図ると述べた。

この発言が影響しているのか定かでないが、北朝鮮で小麦に対する認識が変わりつつあるという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

(参考記事:金正恩氏が重視する麦、収穫遅延の理由は「鎌」の不足

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両江道(リャンガンド)金正淑(キムジョンスク)郡の情報筋によると、地元では最近、輸入の小麦粉を買ってパンやチヂミを焼いて食べている家が、最もリッチだとの認識が広がっているという。

全国で最も稲作面積が小さい両江道では、コメがあまり取れず、穀倉地帯である黄海道(ファンヘド)から取り寄せた白米を食べたり、餅をついたりする家が「良い暮らしをしている」との認識があった。それがコロナをきっかけに変わった。

コロナ鎖国により小麦粉の輸入が減ったことで価格が高騰、粉モノを腹いっぱい食べることこそが贅沢と思われるようになったとのことだ。

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ちなみにコロナ前の2019年12月には、輸入の小麦粉1キロが4000〜4600北朝鮮ウォンで売られ、コメより安く、主食はコメで、粉モノはおやつという認識があった。ところが、コロナ鎖国以降は価格が急騰、3万北朝鮮ウォンまで上がった。

今年に入って北朝鮮と中国を結ぶ貨物列車の運行が再開されたことで、1万北朝鮮ウォンまで下落したものの、コロナ患者発生で運行が中止され、1万8000北朝鮮ウォンと再び上昇傾向に転じた。ちなみにデイリーNKの調べでは、今月26日の時点で、近隣の恵山(ヘサン)の市場でコメ1キロは5800北朝鮮ウォンで売られている。(1000北朝鮮ウォンは約20円)

このような認識は、コメの取れる地域でも広がっている。郡の面積の半分が稲やトウモロコシ栽培の農地が占めている平安南道(ピョンアンナムド)殷山(ウンサン)郡の情報筋も、おやつの材料と考えられていた輸入の小麦粉が、大切な客を接待するときに使うごちそうの材料となっていると伝えた。

情報筋は先週、息子の誕生日会に小学校の担任教師を招待したが、高価な小麦粉を購入して、パン、餃子、チヂミを作ってもてなしたという。

(参考記事:毎年凶作の北朝鮮農業、何が問題なのか?

金正恩氏は、国内での小麦の生産量増加を目指しているが、深刻な少雨のせいで多くが枯れてしまったと伝えられている。今ちょうど収穫期を迎えているが、今度は連日の大雨。麦畑にも影響が出ていることが考えられる。

(参考記事:北朝鮮で深刻な少雨、麦畑は全滅直前

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