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北朝鮮は、外に開かれた玄関口である平安北道(ピョンアンブクト)新義州(シニジュ)に隣接する義州(ウィジュ)の飛行場に、大規模な防疫施設である「国家西部物流総合処理場」を建設した。貨物に新型コロナウイルスが付着して国内に広がることを恐れ、消毒するためのものだ。

この施設とは別に、新たな防疫施設の建設が準備されていると、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

(参考記事:北朝鮮の貿易都市近隣に大規模検疫施設、コロナ後に向けた動きか

従来の施設の規模、設備など詳細はわかっていないが、首都・平壌方面に鉄道と道路で直接つながっており、アクセスが容易な場所にある。だが、これだけでは貨物を処理できなくなることが予想され、施設の増強、または別の施設の建設に乗り出すものと見られている。

(参考記事:中国との貨物列車の運行再開で北朝鮮が一部道路の通行を規制

北朝鮮当局は最近、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸州(ハムジュ)で連浦(リョンポ)温室農場の建設に着手、先月18日に着工式を行った。金正恩総書記は演説で「わが国の自然・気候条件の下で人民に四季を通じて新鮮な野菜を十分に供給するためには、温室を多く建設し、野菜生産の近代化・集約化・工業化を実現しなければなりません」と建設理由を明らかにしている。

この建設に必要として当局が貿易会社に輸入を指示した鋼材は100トンに達し、確保できない場合は貿易のワック(取扱い枠)を取り消すとプレッシャーをかけている。ちなみに輸入に当たるのは、国家保衛省(秘密警察)傘下の朝鮮新興貿易会社と、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)傘下の強盛(カンソン)貿易会社であることが、取材の結果明らかになっている。

(参考記事:「重要軍事基地を野菜生産拠点に」金正恩氏、温室農場着工式で演説

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また、太陽節(4月15日の金日成主席の生誕記念日)の関連行事に参加する軍人に与える軍服を制作するための生地の輸入も進められている。ただし、その量はさほど多くないだろうと情報筋は見ている。

同時に、太陽節行事で使う用品、配給品、贈り物なども輸入されており、最近輸入されるもののほとんどが太陽節と温室農場関連とのことで、飢えに苦しむ一般人民に配給する食糧ではないということだ。

(参考記事:「なんとか餓死を防ごう」食糧が底をつき始めた北朝鮮