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北朝鮮が、「国内情報の国外流出、国外情報の国内流入」の元凶と見ている、チャイナ・テレコムなどの中国キャリアの携帯電話。以前から使用が禁止されていたが、今年3月ごろからさらに取り締まりが強化された。

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋は今年3月、中央党(朝鮮労働党中央委員会)法務部と、国家保衛省(秘密警察)の合同グルパ(取り締まり班)が、道庁所在地の恵山(ヘサン)で検閲(取り締まり)を行い、市民23人が逮捕されたと伝えた。

その後も摘発は続いており、一部は公開処刑されたもようだ。

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23人はいずれも密輸、韓国に住む脱北者からの送金ブローカー業、人身売買などで3回以上摘発された前歴のある要監視対象で、元々は恵山市の保衛部と安全部(警察署)、検察所が別々に監視していた。

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逮捕に踏み切った国家保衛省10局(電波探知担当)は、上述の各機関は、違法な携帯電話の使用をネタに監視対象者からワイロを搾り取っていると見て、捜査には一切関与させず、「監視対象者リストを洗いざらい提出せよ」と要求。それを元にして23人が逮捕されたとのことだ。

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23人は「恵山市民の5人に1人は中国の携帯電話を使っている、我々と同じように処理せよ」と抗議した。それが受け入れられたというわけではないだろうが、5月末から逮捕される人が急増していると、別の内部情報筋が伝えた。

現在行われている「違法携帯電話使用者掃討戦」で、両江道で50人、平安北道(ピョンアンブクト)で40人、咸鏡北道(ハムギョンブクト)と慈江道(チャガンド)ではそれぞれ30人など、情報筋が伝えただけでも、約3週間で全国的に150人が逮捕された。

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捜査を担当しているのは各地域の保衛部で、様々な移動式電波探知機、盗聴装置を24時間稼働させ、違法な携帯ユーザーを次から次へと逮捕している。

それ以外にも、違法行為を行う可能性があると見なした人々に対する「予備拘束」のような行為を行い、「白状すれば許してやる」と懐柔したり、勾留して「教化所送りにしてやろうか」と脅迫したりして、無理やり自白を引き出している。

また、他の携帯ユーザーの名前を出せば、即時釈放したり、差し入れを認めたりするなど、アメとムチを使い分けて、次から次へと逮捕している。

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定員6人の留置場は、現在20人以上が入れられるなどパンク寸前の状況になっているというのが、情報筋の話だ。

「留置場はうさぎ小屋のように人がいっぱいで、トイレの便座の隣にも人が座っている状態。家族の面会も不許可となり、捕まった人々は希望を失いつつある」(情報筋)

両江道の大紅湍(テホンダン)郡では5人が、咸鏡北道でも5人が公開裁判で死刑を言い渡され、執行されたとのことだ。いずれも5月末からの掃討戦で逮捕された者ではなく、それ以前に逮捕された者だ。

(参考記事:3千人集め公開処刑…北朝鮮「将軍と赤い貴婦人」の危険な情事

情報筋の説明では、「党法務部は法的手続きに則った処分であると強調しており、保衛部も捕まえたからと無条件で殺しているわけではなく、手続きを踏んでいる」とのことだ。つまり、留置場のスペースを空けるために処刑したわけではないということだ。

平安北道では16人、慈江道では6人が公開裁判を受けさせられたものの、量刑は不明ながら死刑は免れたと情報筋は伝えている。

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恵山(ヘサン)や新義州(シニジュ)に派遣されたのは、平壌の龍山(リョンサン)保衛大学を出たばかりで配属先が決まっていない、国家保衛省の駆け出しのエリートだ。彼らが取り締まりに熱を入れる様子を見た市民らは「全部捕まえて殺そうとしているから、ともかく捕まらないようにしなければならない」「捕まれば死を覚悟しなければならない」と警戒しているとのことだ。

彼らは、今回の掃討戦の実績に応じて、希望地域に配属されることになっており、違反社の逮捕に血なまこになっている。いずれも地元の人々とのしがらみがないため、地元の保衛部のように手加減しないことから、市民から非常に恐れられている。

今回の掃討戦は、現在建設中の国境沿いのコンクリート壁と高圧電線が完成する今年10月末まで続くと見られているが、極度に厳しい取り締まりは、世論の悪化を招きかねず、長期間続けられるかは未知数だ。

(参考記事:北朝鮮が中国との国境に「コンクリート壁」を建設…脱北・密輸防止で

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