北朝鮮国営の朝鮮中央通信は28日、金正恩党委員長が中国の習近平国家主席の招請に応じ、25日から28日まで非公式に訪中したことを伝えた。

金正恩氏にとって、最高指導者としての初の外遊であり、また4月末に南北首脳会談、5月には米朝首脳会談を控えるなど、北朝鮮を取り巻く情勢の転換点とも言える時期だけに、同通信による公式報道は訪中に大きな意義を付与する内容となっている。

報道は◆非公式訪問の概要◆中国側が開いた歓迎式典金正恩氏と習氏の会談習氏が開いた歓迎宴歓迎宴での金正恩氏の演説習氏夫妻が金正恩夫妻を招いた昼食会金正恩氏が習氏に送った感謝電文習氏が歓迎宴で行った演説――以上の8本の記事で構成された。

一連の報道では、北朝鮮と中国の伝統的な友誼の健在を強調している。中国側の盛大な歓迎ぶりを伝えるとともに、金正恩氏が歓迎宴の演説で「初の外国訪問の足取りが中国の首都になったのはあまりにも当然であり、これは朝中親善を代を継いで生命のように大事にし、つないでいかなければならない私の崇高な義務」であると述べたことも明らかにしている。

報道はまた、習氏が会談と演説でそれぞれ次のように述べたとしている。

「最近、朝鮮半島の情勢で肯定的変化が現れているのは金正恩委員長の戦略的決断と朝鮮の党と政府が傾けた努力の結実である」(会談)

「国際および地域の情勢がどのように変わっても、われわれ双方は世界発展の大きな流れと中朝関係発展の全般的な局面をしっかりとらえ、高位級往来を強化して戦略的意思疎通を深化させ、交流と協力を拡大していくことによって両国と両国人民に幸福を与えると確信する」(演説)

朝鮮半島での新たな情勢の展開を受けて、中朝が戦略的利害で一致を見出しつつあることを示唆しているようにも読める。

なお、訪中には李雪主(リ・ソルチュ)夫人と朝鮮労働党の崔龍海(チェ・リョンヘ)、朴光浩(パク・クァンホ)、李洙墉(リ・スヨン)、金英哲(キム・ヨンチョル)の各副委員長と李容浩(リ・ヨンホ)外相、趙甬元(チョ・ヨンウォン)、金成男(キム・ソンナム)、金炳鎬(キム・ビョンホ)の各党副部長らが随行した。

一連の報道全文は次のとおり。

金正恩国務委員長が中国を非公式訪問

【平壌3月28日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党委員長で朝鮮国務委員会委員長である最高指導者金正恩同志が、中国共産党中央委員会総書記で中国国家主席であり、中央軍事委員会主席である習近平同志の招請によって3月25日から28日まで、中国を非公式訪問した。