その最大の理由は「人権問題」だと筆者は見る。
米国にはブッシュ政権時代に出来た、北朝鮮人権法という法律がある。日本人拉致問題も含め、北朝鮮の人権状況が改善されない限り、米国から北朝鮮への人道支援以外の援助を禁止すると定めたものだ。恐怖政治で国民を支配する北朝鮮の体制にとって、人権問題は体制の根幹に触れるものであり、交渉のテーブルに載せることなどできるはずがない。
(参考記事:北朝鮮「核の暴走」の裏に拷問・強姦・公開処刑)国連の人権理事会は3月、日本とEUが共同提出した北朝鮮人権状況決議を採択した。