脱北者は、住居手当も含めて1人あたり2000万ウォン(約185万円)の定着支援金を受け取る。しかし、ハナ院(脱北者教育施設)の玄関前には、脱北ブローカーたちが待ち構えている。脱北を助けた対価を受け取るためだ。そのため、脱北者は手持ちの現金がほとんどない状態で、韓国社会に放り出される。
さらに、収入面でも韓国で生まれ育った人とかなりの差がある。
統一省の2015年の調査では、脱北者の平均月収は147万1000ウォン(約13万5900円)で、韓国全体の223万1000ウォン(約20万6100円)の3分の2に留まっている。また、週あたり平均労働時間は47時間で、韓国全体の44.1時間より長い。つまり、低賃金で長時間働かされている人が多いということだ。
韓国を避け米国へ
韓国で貧困層に転落し、脱北を後悔している人が少なくない。