今年8月末の台風10号(ライオンロック)で甚大な被害を受けた北朝鮮北東部には、多くの兵士や労働者が投入され、復旧作業に当っていると伝えられているが、被災地のひとつ会寧(フェリョン)市だけでも13万人が投入されたとの指摘がなされた。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
北朝鮮当局が、大雨で増水したダムの水門を事前通告なしに開けたことで被害が拡大した今回の洪水。北朝鮮側の被災者だけでも、6万8000人(政府公式発表)から最高で30万人(韓国の世宗研究所調べ)に達する、未曾有の大水害となった。
人口に匹敵する兵員数
これに対して、朝鮮労働党中央委員会は9月10日、「現非常事態に対処して朝鮮労働党は200日戦闘の主打撃方向を北部被害復旧作業に転換させ、難局を打開する重大決断を下した」「主力部隊を北部被害復旧部門に急派し、全党、全軍、全人民が総力を集中する」と発表し、金正恩党委員長は10万人の人員を被災地に投入することを命じた。