北朝鮮の秘密警察・国家安全保衛部(保衛部)は、脱北して韓国や中国に住む家族と携帯電話で通話を行う住民に対する大々的な取り締まりを進めている。
このなかで、保衛部は、住民の間にスパイを忍び込ませ、むしろ韓国への通話を誘導する手法を使い、社会への不信感を高めている。
咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、保衛部がスパイに仕立てあげるのは、違法行為、それも軽微犯罪で逮捕された一般住民だ。教化所(刑務所)送りにした上で、釈放と引き換えにスパイになることを強いる。釈放時には、きちんと情報を報告しなければ厳罰に処すると脅迫する。