その理由はやはり、恐怖心にあるのではないか。北朝鮮は今月に入り4回も、外務省報道官談話や官営メディアの報道などで、「米軍が『精密空襲作戦』を準備している」と非難している。米国防総省などと深い関係にあり、「影のCIA」とも呼ばれる民間シンクタンク、ストラトフォーが対北攻撃シナリオを発表したことに敏感になっているのだ。
(参考記事:米軍の「先制攻撃」を予言!? 金正恩氏が恐れる「影のCIA」報告書)これと似たようなことは、以前にもあった。米韓が正恩氏に対する「斬首作戦」を採用する動きを見せるや、半狂乱になって非難キャンペーンを繰り広げたのだ。
(参考記事:米軍が「金正恩斬首」部隊を韓国に送り込んだ)しかしそもそも、米韓がこのような動きに出るのは、「このままでは正恩氏の『核の暴走』は止まらない」との懸念からだ。核ミサイルを大量に実戦配備した独裁者と、核ミサイルをまだ持っていない独裁者とでは、後者の方が除去しやすいに決まっている。軍部などから「やるなら今のうちだ」との意見が出てくるのは当然のことだ。
正恩氏はそんな空気を感じ、ナーバスになっているのではないか。