安倍晋三首相は、19日に開かれた政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会の席上、「北朝鮮に圧力をかける。同時に、対話の窓口を閉ざすことなく解決に向けて全力を尽くす」と発言。また、日本人拉致被害者の再調査に関するストックホルム合意について「破棄する考えはない」と強調した。
日本政府が拉致問題の解決のために、あらゆる手を尽くすべきだというのは、筆者の考えもまったく同じである。
ただ、現在の情勢の中で日本側がストックホルム合意の維持を強調することには違和感を覚える。
日本が暴いた「暴虐」
なぜか。2014年5月の日朝政府間協議で結ばれたこの合意には、日本側の義務として、次のように定めているからだ。