米国だけでなく、国際社会に責任があると言わんばかりの主張だが、「どの国も」というのは実は、中国に対する当て付けではなかろうか。
反米を声高に叫ぶ裏には、友人のふりをして手を差し伸べるふりをしながらも、決定的な局面では、冷たい態度を取る中国に対する反発が隠されているようだ。
今回の核実験によって、中朝関係の改善は振り出しに戻った。それでも、中国は北朝鮮の姿勢を決定的に変えるほどの強硬手段を取ることはできないだろう。
確かに中国が本気になれば、重油などエネルギー面で中国に依存している北朝鮮を窮地に立たせることは可能だ。しかし、下手に対応を間違えれば、韓国主導の統一国家、すなわち親米国家が誕生する可能性がある。北朝鮮を緩衝地帯としてキープしたい中国からすれば、それは悪夢以外の何物でも無い。