北朝鮮の3代にわたる最高指導者、金日成主席、金正日総書記、金正恩第1書記のすべての記録が、首都・平壌の書庫と慈江道(チャガンド)の山奥にアーカイブとして保管されているという。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、金一族の記録、いわば「白頭の血統アーカイブ」について次のように語った。

「最高指導者の記録は、まずは平壌の書庫で保管される。ある程度時間が経つと、永久保存が必要な書類や写真は、慈江道の地下のアーカイブに移されて保管される」

粛清や処刑の記録も

2ヶ所のアーカイブには、金一族に関するすべての記録が保管されており、最高指導者の家族、親戚はもちろん、誰をどういう名目で処罰したり、粛清したかなども記録されているという。

アーカイブは、車に乗って見物出来るほど巨大で、温度や湿度が最適に保たれている。万が一、保管されている資料に何らかの問題が生じたら、管理責任者はクビになったり、最悪の場合は収容所送りにされてしまうという。

警備にあたっているのは、「最高指導者を決死で守らなければならない」という教育を子供の頃から受けて、思想面や体力面でも申し分なしとの評価を受けた親衛隊(護衛司令部要員)たちだ。

北朝鮮の最高指導者の記録保存は、「朝鮮労働党宣伝扇動部(宣伝扇動部)」が、指揮して護衛司令部が、実務を担当するのだ。そして、労働党歴史研究所などの記録担当者が保管と管理の責任を負っている。

現在、金正恩氏の記録は、実妹の金与正(キム・ヨジョン)宣伝扇動部副部長が、司っているという。正恩氏の写真撮影(1号写真)を担当するのは、宣伝扇動部所属の撮影部長だ。正恩氏本人以外は、誰も彼のことを止められないほど、莫大な権限が与えられているという。

北朝鮮当局は、1974年に「唯一思想体系確立のための10大原則」が打ち出されてから金日成・金正日の偶像化記録を平壌と慈江道のアーカイブに保管し始めた。それ以前は、高級幹部の記録も保存されていたが、10大原則確立を境に「単なる個人の記録」という扱いとなったという。

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