北朝鮮のガールズグループ「「牡丹峰(モランボン)楽団」と朝鮮人民軍の「功勲国家合唱団」が、中国・北京での公演を「ドタキャン帰国」して以来、その理由については諸説入り乱れている。

「金正恩氏の水爆保有発言が問題になった」「中国が公演を観覧する要人の『格』を引き下げた」「訪中団にいた正恩氏の元恋人に関する報道が北朝鮮を刺激した」……。

どれもありそうな話だが、ここでひとつ言えるのは、「イベント」に頼る金正恩氏の政治手法が大きな問題点を露呈したということだ。

今回、両楽団は中国共産党対外連絡部の招請で訪中したが、対中関係改善に賭ける金正恩氏の意欲の表れであったことも間違いない。

知恵も人脈もない

正恩氏は長らく、中国との関係改善のきっかけをつかめずにいた。ようやく機会が訪れたのは、今年の10月10日。朝鮮労働党創建70周年記念式典に、中国共産党序列5位の劉雲山政治局常務委員が参加したのだ。