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中朝国境で貿易を営む関係者は語る。

「毎年、年末になると友人から頼まれて、別の貿易業者を通じて数十部の北朝鮮カレンダーを入手している。しかし、今年はその業者から『12月の中頃まで待ってくれ』と言われた。電力不足で北朝鮮国内の印刷工場が稼働できず、中国の業者にアウトソーシングしたからだ」

貿易業者は「北朝鮮の電力事情が、劣悪だということは誰でも知っているが、印刷工場までまともに稼働できない状況になっているとは信じがたい」と驚きを隠さない。

また、カレンダーには非常に上質の紙を使われているが「北朝鮮では到底作れるとは思えない」(情報筋)レベル、つまり海外からの輸入品だという。

北朝鮮は、10月10日の朝鮮労働党創立70周年の軍事パレードに20億ドル(約2375億円)を投じたとされるが、外貨を使いすぎて紙の輸入が滞っている可能性も考えられる。来年7月の朝鮮労働党第7回大会の準備もあり、外貨不足に拍車が掛かりそうだ。

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電力不足は、カレンダー製作だけでなく、他の分野にも悪影響を与えている。