中国と北朝鮮を結ぶ貿易の拠点、鴨緑江大橋で起きた大型トラックの事故で、物流に甚大な影響が出ているが、事故を起こした中国人ドライバーが北朝鮮に抑留されていることがわかったと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

丹東の情報筋によると、北朝鮮当局は事故の責任がこのドライバーにあるとして、中国側に損害賠償と罰金の支払いを要求している。

しかし、「事故の原因は北朝鮮当局が橋の補修を疎かにしたためなのに、その責任を中国になすりつけるのは何事だ」と丹東市民の間から怒りの声が上がっている。

なかには「恩知らずの朝鮮がヤクザみたいなことをしでかしている」「そんな朝鮮に強硬姿勢を取らない中国政府は腰抜けだ」と中朝両国政府を非難する人すらいると、情報筋は伝えた。

北朝鮮当局は、今月1日から5日までに橋の緊急補修工事を行い、22日からは本格的な補修工事に入る予定だが、関係者の間からはなぜか不安の声が上がっている。

補修工事の開始が、今月下旬にずれ込んだ理由について情報筋は、「今月17日から20日まで丹東で開催される第4回中朝博覧会(見本市)が開かれるからだ」と述べた。博覧会には、北朝鮮企業92社が参加し、国外で開催される北朝鮮関連の見本市の中で最大の規模を誇る。

橋の通行がストップすると博覧会開催にもビジネスにも影響が出ることを憂慮し、補修工事を22日から開始することにしたのだろうと情報筋は見ている。

鴨緑江大橋の本格的改修工事に伴い、全面通行止めになると中朝両国の税関からの公示があった。しかし、工事がいつ終わり、通行がいつ再開するかは明らかにされていない。

迂回ルートである新鴨緑江大橋は、丹東の中心部から南に13キロのところにあり、完成はしているものの、北朝鮮側で橋と幹線道路をつなぐ連絡道路や税関施設の工事が全く始まっておらず、すぐには使えない状態だ。

トラックは、北東に300キロ離れた吉林省の集安と慈江道(チャガンド)の満浦(マンポ)を結ぶ橋を利用せざるを得ない。鴨緑江大橋の通行止めが長期化するとなれば、中朝貿易にさらなる悪影響が出ることが予想される。

    関連記事