北朝鮮の偶像化の象徴である肖像徽章、つまり金日成、金正日バッジの価値が暴落している。市場で売買されることもあることから、北朝鮮当局はバッジの売買を厳しく禁じる方針を打ち出したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

北朝鮮で着用が義務付けられているバッジの一例。
北朝鮮で着用が義務付けられているバッジの一例。

RFAによると、7月3日に各地域で行われた人民班(町内会)の会議で労働党政治局会議の指示が下された。

「商売に目が眩んだ者どもが『最高尊厳』を商品化している。このような者は見つけ出して厳罰に処す」

咸鏡北道の情報筋によると、肖像徽章は「万寿台創作社」だけが製作できるが、中国から偽物が大量に流れ込んでいるというが、これによって値崩れを起こし、かつては20万北朝鮮ウォン(約3000円)だった「双像」(1つのバッジに2人の顔が描かれたもの)が、コメ1キロも買えない4000北朝鮮ウォン(約60円)まで暴落した。

「最高尊厳(金日成、金正日)」の顔が描かれたバッジで売買されること自体が「不敬」だが、値段が暴落したとなると、さらに威厳にキズが付くという理由で当局は大々的な取締をはじめたようだ。

人民班での指示があって以降、「労働糾察隊」が街頭に立ち、通行人のバッジをひっくり返してチェックを行っている。本物か偽物かは裏を見ればすぐにわかるからだ。

当局が必死で守ろうとする最高尊厳だが、金正恩第一書記ですらバッジをつけないこともあることから、今後も価値が下落することは避けられないだろう。

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