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これまで、協同農場で農耕用として登録された牛は国家財産であり、従来通り売買も屠殺も禁止されていた。許可なく屠殺したのがバレたら「経済犯」として処刑される可能性すらある。

ところが、その「牛」の個人所有と売買を当局は認める方針に転換しているという。平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋は語る。

「最近、共同農場でしか飼育が認められていなかった牛の個人飼育が認められ、その牛の自由売買も認められるようになったが、元帥様(金正恩氏)が、『人民たちに牛肉を食べさせろ』と指示したからだが、牛肉を食べさせて人気取りをしようとしているのではないか」

今では、貴重な牛肉は高価な賄賂として取引されているという。幹部たちは「牛が病気になった」と偽装して屠殺。正月や秋夕(盆)の「贈り物」とする。死んだ牛は軍隊や幹部たちに食用として送られる。