米国のCNNは11日、北朝鮮元高級幹部の脱北者の証言として、金正恩氏の叔母・金慶喜(キム・ギョンヒ)氏が毒殺されたと報道したが、デイリーNKの平壌内部情報筋は、この情報を否定した。

金慶喜氏
金慶喜氏

情報筋によると、慶喜氏は両江道(リャンガンド)三池淵(サムジヨン)郡の「ソベクス特閣」と烽火診療所で治療を受けつつ療養生活を送っている。

慶喜氏は、張成沢氏処刑後に神経疾患が悪化し治療を受けてきた。金正恩氏は、金慶喜氏に対して深い愛情をもっており、医師たちにも「よく面倒を見てほしい」と頼みながら、度々医師を呼んで慶喜氏の病状を尋ねたり、直接見舞っているという。

「高級幹部たちは、『二人はとても仲がよくて、頻繁に連絡を取り合っているのに、毒殺説は荒唐無稽』と一笑に付している」(情報筋)

しかし、慶喜氏は、夫である張成沢氏の処刑によるショックで、アルコール中毒が悪化し、神経がひどく衰弱。治療でモルヒネを大量に使ったため、中毒症状に陥り精神的に不安定だと情報筋は伝えた。

「甥の政治の邪魔になる」公の場を避ける

情報筋は、慶喜氏が公開活動しない理由について次のように語った。

「夫が処刑されたことが大きい。北朝鮮社会の基本は個人ではなく家族だ。彼女は罪にも問われてないが、反逆者の妻であることに変わりない。公の場に出ると住民たちに混乱を与えかねないので、表に出ない方が得策だと幹部たちが判断した。慶喜氏自身も、金正恩氏のイメージに泥を塗り、統治の障壁になると判断して表に出ない」

一方、平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋は、逆の見方を示した。

「二人の仲はさほど良くないと聞いている。正恩氏は愛情を持って慶喜氏の面倒を見ようとするが、彼女からすれば夫の張成沢氏を殺したと正恩氏に会いたがらない。二人が会うことはほとんどない」(内部情報筋)

金正恩氏と慶喜氏の関係に関して相反する情報があるが、いずれにせよ「毒殺説」の信ぴょう性は低いだろう。

韓国の国家情報院も、13日午前に韓国の国会で開かれたブリーフィングの場で、「金慶喜毒殺説」を否定している。

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