慢性的な電力難に見舞われている北朝鮮で、国家の電気を新興富裕層に横流しして小遣い稼ぎをする電力関係者が出てきた。

北朝鮮の家電売り場

慢性的な電力難に見舞われている北朝鮮だが、平壌でも3月に入って5日間も停電が続いている。

一般住民やある程度の金持ちでさえ、国家の電力供給をあてにせず、ソーラーパネルなどで電力難をしのいでいるが、道、市の電力供給を管理する電力監督員は、トンジュ(新興富裕層)から別料金を受け取り、工業用の電気を横流しして小銭稼ぎを行っているとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

電気を使いたければ送配電部に賄賂

北朝鮮の各道、市、郡には地域送電網を総括する「送配電部」が存在する。すべての工場、企業所は国家計画委員会が策定した電気供給計画に応じ、地域の配電部を通じて毎月電気を受け取る。

彼らは工場、企業所はもちろん、住宅地を回って電線や配電盤に異常を見つけたら、事故が起こる可能性があるとして電気を遮断する権限を持っている。

江原道(カンウォンド)のデイリーNK内部情報によると、地域の送配電部に人民元で100元(約1940円)を払えば、工場に割り当てられた電線を家に繋いでくれて、毎月5万北朝鮮ウォン(約750円、コメ10キロ分)を支払えば、20日間毎日10時間の電気を流してくれるとのことだ。

「稼働している工場、企業所に供給すべき電気を個人に横流しし、料金は地域の送配電部の幹部の懐に入る。職員は2〜3日に1回、トンジュの家を訪ねてきちんと電気が供給されているかをチェックしてあげている」

北朝鮮の電気料金は定額制で、3ヶ月で100北朝鮮ウォン(約1円50銭、コメ20グラム分)を人民班を通じて支払う。しかし、まともに電気が来たためしがない。楽に電気を使うには通常の電気代の1500倍を払えということだ。

「人々は100元はなんとかなっても、毎月5万北朝鮮ウォンはとても負担できない。電気監督員がやってくれば酒も出さなければならず、負担はさらに増える。経済的余裕があっても、カネを騙し取られるのではないかと躊躇する人もいる」(内部情報筋)

2~3日に1回の訪問アフターケアの真の目的は、電気監督官のタカリにあるようだ。

盗電がバレたら罰金、電線まで没収

5万北朝鮮ウォンがなければソーラーパネルも買えない。ついつい出来心で盗電してしまう人もいるが、それに対する制裁はかなり厳しい。

「工場向けの電線を勝手に引っ張り、バレたら罰金を取られて電線も没収される。そうなると市場で1メートル300〜500北朝鮮ウォン(約4.5〜7.5円)もする高価な中国製の電線を買うしかない。数百メートル分を買ったら、数十万北朝鮮ウォンにはなる」

内部情報筋は電力事情について、様々な人々が不満を口にしていると伝えた。

「水力発電所の従業員たちは『俺達は電気生産者なのになんで電気代を取られるんだ。配電部のやつらは電気を勝手に横流ししているのに』と言っている」

「庶民たちは、資本主義の国みたいに電気を市場価格で売ったほうがまだマシと不満の口にしている」

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