北朝鮮が、レーダーで捕捉しにくい「ステルス性」を備えた高速ミサイル艇を開発している可能性が浮上している。

【関連記事】北のミサイル潜水艦開発(上)「日本企業」の影

朝鮮労働党機関紙・労働新聞は7日、金正恩第1書記が新型対艦ミサイルの試射を視察したことを伝える記事に添えて、8枚の写真を掲載。うち4枚に、ミサイルを発射する艦艇の姿が鮮明に写っている。

次ページの写真を見ると、船体と艦橋部分に境目がなく、断面がひし形や台形になるよう傾斜がつけられているのがわかる。従来の北朝鮮艦艇には見られなかった形状だ。

これは、敵艦や敵航空機などから照射されたレーダー波を直接反射せず、海面や空中にそらすよう工夫されたステルス艦艇に共通して見られる特徴であり、北朝鮮が独自にステルス技術の開発を進めてきた可能性を示唆するものと言える。

NewAntishipMissile02

NewAntishipMissile04
上下とも2015年2月7日付労働新聞より(写真をクリックで拡大)

このミサイル艇は、4器のミサイル発射筒のほか、機関砲と機関銃を複数搭載しており、韓国メディアの中には「時速90キロ余りの高速で航行できる」との分析を示しているものもある。

一方、次ページの写真に鮮明な新型対艦ミサイルは、ロシアで開発され1980年代から90年代にかけて配備された「3M24ウラン」(空対艦型はKhー35)の形状によく似ている。

これと同一と見られるミサイルは昨年5月、朝鮮中央テレビが放映した記録映画にも数秒間、登場していた。

NewAntishipMissile03

北朝鮮が試射した新型対艦ミサイル/2015年2月7日付労働新聞より

3M24ウランは自衛隊も装備する米国製の「ハープーン」やフランス製「エグゾセ」に近い性能を持つとされ、射程は約130キロ。マッハ0.8の高速で超低空を飛行し、内蔵したレーダーで敵艦を追尾する「アクティブ・レーダー誘導」の機能を備える。

北朝鮮の新型ミサイルがこれと同等の性能を備えているならば、韓国海軍のイージス艦や新型駆逐艦を除く旧式艦艇や小型艦艇にとっては、大きな脅威になる可能性がある。

【関連記事】
北のミサイル潜水艦開発(上)「日本企業」の影
北のミサイル潜水艦開発(中) 阻止に動いた日本
北のミサイル潜水艦開発(下)自衛隊と対峙

    関連記事