北朝鮮の地方都市の市場
北朝鮮の地方都市の市場
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北朝鮮では元々市場でのコメの売買は禁じられていた。しかし、90年代の大飢饉を通じて配給制度がまともに機能しなくなった頃からなし崩し的に市場でコメの売買がはじまり黙認されるようになった。

その一方で、地方によっては一時的に禁止されるなど北朝鮮当局は場当たり的な対応を行ってきた。

こういった北朝鮮当局の対応が、「貧富の差」による不満を高め体制の不安定要素となっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

北朝鮮政府が17歳以上の成人に支給するコメの配給は1日700グラムとされている。しかし、「節約米」や「道のり米」などの名目で減らされた上で実際に配給されるのは成人は1日450グラム、兵士は600グラムだ。それも軍人や突撃隊を除けば一定の階層以上でなければまともに支給されない。

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両江道(リャンガンド)の内部情報筋はRFAに対して次のように語る。

「大人4人家族の場合、1日450グラムずつ配給をもらうとしても1ヶ月合計で54キロにしかならないが、まともに食べるには軍人同様に1日600グラムの食糧が必要だ」

1日600グラムだと4人家族に月に72キロになる。トウモロコシを市場で買うと中国人民元で110元(約2070円)、コメだと252元(約4750円)になる。また、おかずも必要になる。そうすると純粋に食費だけで300元(約5630円)、おかずなども含めると400元(約7530円)は必要になる。

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市場で「麺類」や「人造肉」を売ってその日暮らしをしている人々にとって400元はかなりの大金だ。

内部情報筋はさらに次のように語る。

「金正恩体制がなんとか維持できているの食糧生産が増加したからだ」

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「しかし、貧富の差が深刻になって多数を占める庶民の生活難が続けば、金正恩体制の不安定要素となるだろう」

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