恵山市内の様子(本文とは関係ありません)
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恵山の番号「34-◯◯△△」から地域別に番号へ変更

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中朝国境の面した北朝鮮の両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市で電話番号の市内局番(前の2桁)の変更作業が最近完了したが、その目的に疑惑の目が注がれている。

北朝鮮のデイリーNK内部情報筋は次のように語る。

「元々恵山の市内局番は2種類しかなかったが、新たに地域別に番号が付けられた」

「電話を設置した順番で番号がふられていたが、昨年秋からは地域別に番号がつけられるようになった。番号さえ見ればどこの電話番号かすぐにわかる」

恵山市の市内局番は「34」や「35」だったが、地域別の市内局番が割り振られるようになった。例えば、市内東部、鴨緑江沿いの城後洞(ソンフドン)は「53」に変更された。

違法国際電話取締のために電話番号変更?

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変更の理由は定かではない。電話加入者増加によるケーブル交換など技術的な問題の可能性もある。

内部情報筋は「携帯電話のユーザーは増えたが、固定電話の利用者は増えていない」として次のように説明する。

「保衛部が携帯電話の傍受をしようとしても中々できないので、せめて固定電話だけでも傍受しようとしているのではないか」

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内部情報筋の話をまとめると、背景には国境地帯の締め付けの一環として固定電話の傍受を進める意図があるものと思われる。番号を見れば発信地域がひと目でわかることから、担当地域の保安員、保衛員が取り締まりを容易にするためだ。

「一部では地下送金で逮捕された人が取り調べで固定電話を使ったと自白したからではないかという見方もある」

「中国で加入した携帯電話は盗聴されるので、北朝鮮で加入したものも盗聴されると人々は思って固定電話を使うこともある」

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「番号の変更による被害はまだないが、『壁に耳あり障子に目あり』なので人々は不安を隠せない」

「さんざん取締を受けているのに今更何を怖がるのか。取締を逃れる方法はいくらでもあるから心配していない」(内部情報筋)

昨今の国境地域の取締強化が固定電話にも及び、ビクビクしている人々がいる一方でいくら取締を強化しても平然と構えている人々もいることが内部情報筋の話から読み取れる。

北朝鮮当局は携帯電話の電波を傍受するためにドイツ製の電波探知機を導入するなど、取締にやっきになっているが、庶民たちは政府を嘲笑うかのように取締の目をするりとくぐり抜けている。まさに「上に政策あれば下に対策あり」だ。

【参考記事】携帯電話は普及したが「通話は命がけ」