金正恩の独裁システムは完成しない
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面そもそも金正恩と北朝鮮独裁体制は相容れないものだったのだ。サイズに合わない服を無理やり着ているようなものだ。そんな環境下で金正恩は張成沢を処刑し、軍幹部の階級を上げたり下げたりし、70代の司令官に体力テストを課すなど恐怖で支配した。
また、今年8月と10月に労働党の組織指導部と宣伝扇動部内にいた張成沢の関係者20人ほどを銃殺に処したとも伝えられている。
人民大衆と労働者階級の心は既に離れている。労働党は中央と地方が分裂している。金正恩と核心統治集団の間に同志としての関係は存在しない。
そんな金正恩に唯一残されているのは肉親しかいない。妻の李雪主、妹の金与正、そして腹違いの姉の金雪松しかいないのだ。金与正を最側近にせざるを得なかったのは北朝鮮式独裁体制の没落の結果だ。体制にヒビが入りそれが外部に露呈するのは時間の問題だ。
結局、金正恩はあまりにも早く独裁勢力の頂点に登ってしまったのだ。金正日は父の七光で1964年から20年に渡って自分の権力基盤を構築し、金日成が亡くなった1994年までの10年を父金日成に成り代わって絶対的な権力を行使した。そのおかげで金日成の死亡したあとも17年に渡って体制を維持することができた。
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