いわば富裕層御用達のスポーツクラブのようなものだ。スポーツクラブで1時間に7ユーロを支払い、高級レストランやカフェで、その数倍の金額を支払って優雅な時間を過ごす。その財力は、今の北朝鮮の経済事情から見ると想像以上だと情報筋は語る。
「彼女たちの多くは、朝鮮労働党高級幹部や外貨獲得の貿易会社社長など、羽振りのいい会社の妻たちだ。また、大規模な貿易や商売で一発当てたトンジュ(金主)と呼ばれる新興富裕層も多い。平壌の中区域や牡丹峰区域の高層アパートなどで豪華な生活をしている」
富裕層の女性たちが、スカッシュ1時間で支払う7ユーロは、北朝鮮の一般労働者の平均賃金(3000ウォン)の25倍。コメ価格に換算すると15キロ(1キロ=5000ウォン)だ。
「金正恩体制になって新しくオープンした文殊(ムンス)ウォーターランドやクムヌン体育館を、北朝鮮当局は『人民のための体育文化施設が素晴らしく出来上がった』と大々的に宣伝したが、内実は富裕層のためのものに過ぎない。文殊ウォーターパークも入場料が高く、とても一般住民が気軽に行ける遊び場ではない」(平壌の情報筋)