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韓国に次いで、日本にも影響を与えている全世界的な尿素の不足。その影響は北朝鮮にも及んでいることは、デイリーNKジャパンでも既報のとおりだ。日本では解消に向かっているとのことだが、北朝鮮では逆により深刻化の様相を呈している。

(参考記事:北朝鮮の閉ざされた貿易の門戸をこじ開けた「尿素不足」

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、2年以上続いているコロナ鎖国により様々な原材料が不足する状況が続いているとし、中でも肥料の生産に大きな支障が出ていると伝えた。

中国は昨年10月、肥料の主原料である尿素、塩化カルシウム、硝酸アンモニウムなどの輸出規制を強化した。そのほとんどを中国に依存していた北朝鮮の肥料工場には大きな打撃となっている。

不足解消のために、北朝鮮当局は慌てて動き出したものの、むしろ状況は悪化。穀物価格にも影響を及ぼすほどになっている。

「肥料価格が上昇し、農業生産に必要な肥料供給が減少し、収穫量も減少したためだ」(情報筋)

(参考記事:中国の輸出規制で北朝鮮の肥料工場が稼働ストップ寸前

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トウモロコシ1キロを例に取ると、先月末の時点で2300北朝鮮ウォン(約55円)で取引されており、昨年10月初めと比べて15%ほど上昇している。

情報筋は、今年の肥料価格は去年の2倍に達すると見ており、多くの農場が尿素肥料を使っていることから、農業生産に与える影響は少なくないと見ている。

肥料の不足はコロナ鎖国前から起きており、協同農場の関係者が肥料工場の前で何ヶ月も受け取りを待つ状況となり、彼らをターゲットにしたインチキ商売なども横行していた。

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(参考記事:農場関係者から肥料をだまし取る北朝鮮ボッタクリ民泊