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全世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で、経済の二極化が深刻化しているとの指摘がある。

韓国の世論調査機関、ギャロップコリアが今年3月に行った調査で、「所得が減った」と答えた人は、月収600万ウォン(約58万4000円)以上の人では33%、199万ウォン(約19万4000円)以下の人では49%に達し、収入の少ない層ほど所得が減っている現状が現れている。そして韓国の貧困層の中には、北朝鮮から命からがら逃げ出して、韓国にやって来た脱北者が少なからず含まれている。

現在、約3万3000人に達する韓国在住の脱北者(統一省調べ)だが、韓国のNGO、北韓人権情報センターが2019年に行った調査によると、職業は「単純労働」が25.8%、「サービス業」が21.3%、「販売」が14.3%などで、平均所得は約194万ウォン(約18万9000円)、韓国国民平均の約3分の2に留まっており、脱北者の多くが低所得者層に属することがわかる。つまり彼らは、最もコロナ不況の影響を受けやすい階層なのだ。

また、南北ハナ財団の「北韓離脱住民(脱北者)定着実態調査」によると、脱北者の2019年尾失業率は6.3%で韓国国民平均の1.5倍、雇用率も58.2%で、生活保護に頼って暮らしている人が多い実態を示している。国会予算政策処の報告書では、「100万ウォン以下」は、韓国に入国してから5年未満の脱北者は19.4%、5年以上は26.2%で、補助金の切れる5年を過ぎると、むしろ収入が減る実態が現れている。

韓国日報は、そんな脱北者の苦しい生活について報じている。彼らを苦しめているのは貧困だけではない。

(参考記事:韓国在住の脱北者の約6割「北朝鮮に残した家族に送金」

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慶尚北道(キョンサンブクト)移住民センターが同紙に明らかにしたところによると、大邸(テグ)と慶尚北道に住む脱北者は1700人。高齢で北朝鮮生活が長かった人ほど韓国生活に慣れず、就職が難しいため支援が必要だが、予算が限られており、すべての人に行き渡らない状況だという。

浦項(ポハン)に住む40代の脱北男性は、歯の状態が悪くインプラント治療を受けなければならないが、その費用900万ウォン(約87万6000円)を調達できず、センターでは支援者を募っている。

貧困から抜け出せない理由の一つが、周囲の偏見や差別だ。大邸に住む50代脱北男性は「ついつい出てしまう北朝鮮訛りで疑いの視線を向けられることが多い」「韓国に来て10年になるが、未だに慣れていないことばかり」だと嘆いた。脱北者や中国朝鮮族、朝鮮戦争時に北朝鮮から逃げてきた人が多く住むソウル首都圏と比べ、地方の大邸、慶尚北道では、脱北者に対する偏見が強いと指摘されており、一度は定住したものの、首都圏に移住する人が少なくない。

(参考記事:脱北者が「脱大邸(テグ)」するワケは? スパイ呼ばわり、就職難・・・

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脱北者を苦しめるのは貧困や差別だけではない。脱北女性は、北朝鮮で性暴力に関する教育を受けていないことから、韓国に来てからその被害に遭うケースが少なくなく、また、貧困から抜け出せないため、望まぬ性産業への従事を強いられることもある。

(参考記事:北朝鮮女性が語る性暴力被害、#MeToo とは言えなくて…

自由と豊かさを求め、命をかけて北朝鮮を脱出し、韓国にたどり着いた人々だが、その多くが決して豊かとは言えない状況に置かれ、それがコロナ禍で悪化しつつあるのだ。

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