米国の北朝鮮情報専門サイト・NKニュースは11日、東海岸の元山(ウォンサン)で金正恩総書記専用の豪華ヨット・クルーザーの動きが観察されたとして、同氏が近いうちに同地域の経済関連の現場を視察したり、同じ東海岸の新浦(シンポ)にある潜水艦の開発拠点を訪問したりする可能性があると伝えた。
NKニュースによると、10日に撮影された衛星写真により、元山にある金正恩氏の別荘近くの海域で豪華ヨットなどの動きが確認されたという。金正恩氏の専用船舶のこうした動きは、同氏の元山訪問と重なることが多いとされる。
訪問の目的は休養や経済関係の視察が考えられるが、元山から150キロほど北には新型の弾道ミサイル搭載潜水艦を建造中の新浦造船所がある。同造船所の周辺ではこのところ、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験の準備と思しき動きも観測されており、実験が行われる場合、金正恩氏が立ち会う可能性は高い。
(参考記事:北朝鮮、軍傘下の船舶工場群を再編…潜水艦・SLBMの開発強化)
一方、NKニュースによると、元山周辺では金正恩氏の専用船舶が数隻、活動中だが、全長80メートル級のレジャーボートにプールやウォータースライダーが設けられるなど、改造が施されていることが確認できるという。これら船舶の活動の活発化は単に、金正恩氏とそのファミリーの「バケーション」に備えたものである可能性もある。