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中国遼寧省の丹東郊外に位置する浪斗港や東港の周辺に最近、謎の船舶が多数入港している。船名や船舶番号は白いペンキが塗られた鉄板で隠され、船籍国の国旗も掲揚されていない。

いずれも対岸にある北朝鮮からやって来た船だが、北朝鮮は昨年1月から、新型コロナウイルスの国内流入を遮断するために国境を封鎖し、貿易も停止。さらには超特級非常防疫措置下で、漁船の出漁すら禁止される状況というのに、一体これはどういうことなのだろうか。

(参考記事:「海水でコロナに感染する?」金正恩の出漁禁止命令で食糧難が加重

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋は、いずれの船舶も、営農資材を積んでいると明かす。

丹東の中国朝鮮族の情報筋によると、数日前(今月14日前後)に東港に入港した北朝鮮船が、肥料やビニール膜などの営農資材を積んで出港した。

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北朝鮮は、大規模な消毒施設が完成し次第、貿易を再開するとの見方があるが、今回は「農作業に欠かせない営農物資と肥料を優先して輸入した」(情報筋)とのことだ。

(参考記事:北朝鮮の輸入品消毒施設が完成間近、貿易を一部再開か

北朝鮮の肥料、営農資材不足は今年に限ったことではなく、毎年のように不足する化学肥料を補うための人糞を集める「堆肥戦闘」などが行われている。それに加え、コロナ鎖国の長期化で、これらの不足による凶作がより深刻化することが予想され、緊急輸入に踏み切ったものと思われる。

(参考記事:北朝鮮「人糞が足りなければ刑務所行き」

今月初めから東港に4隻、それ以降にも浪斗港にも4隻の北朝鮮船が入港した。これらの船は、首都・平壌近郊の南浦(ナムポ)港から出発、浪斗港にすぐには入らず、防疫のためか数週間停泊した後に入港。2日をかけて肥料や営農資材を積み込んで、北朝鮮に向けて出港した。

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船名などが隠されていることについて情報筋は、中朝両国間でそのような取り決めがあると説明した。また、出入港が夜中に行われたことから、中国政府の公式承認を受けたものではないようだとも述べた。

丹東の別の情報筋によると、黄海南道(ファンヘナムド)の海州(ヘジュ)港を出港した3000トン級以上と思われる北朝鮮船3隻が、今月16日に中国の大連港に入港した。北朝鮮の国営企業が中国の業者から買い付けた肥料を輸送するためだ。海州にある燐酸肥料工場の生産停滞を重く見た北朝鮮農業省が、モリブデン精鋼などの鉱物を対価に、バーターで買い付けた肥料だという。

大連港を出発したこれら北朝鮮船は、すぐに海州港に向かわず、一度東港に入港してから夜になってから出港した。海州で積み込んだモリブデンを大連で降ろし、東港で肥料を積んだことが考えられる。

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北朝鮮の対外宣伝ウェブサイト「メアリ(こだま)」は2019年11月、海州精錬所が海州燐酸肥料工場の生産ラインを新たに完成させ、従来のものより省エネだが生産量は2倍以上となり、日々の生産計画を120%以上超過達成していると伝えたが、報道と現実がかけ離れているのが北朝鮮の常だ。生産がうまくいかず、その穴埋めのために、肥料の緊急輸入に踏み切ったようだ。

(参考記事:金正恩に「大恥」をかかせ逮捕された60人の男たち

ただ、これは厳然たる制裁違反である。2016年3月に国連安全保障理事会で採択された対北朝鮮制裁決議2270号は、国連加盟国に対し、モリブデンを含むレアアースや石炭、金などの取り引きを禁じている。

(参考記事:中国、北朝鮮制裁対象品目のリストを公式発表…レアアースなど

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