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昨年1月以来、コロナ鎖国状態となっている北朝鮮。国境はすべて封鎖され、貿易も停止を余儀なくされた。しかし、加工食品、生活必需品の多くを中国の輸入に頼っていることから、国内では深刻な物資不足が生じている。

当局が密輸を厳しく取り締まる一方で、国営の貿易会社や外貨稼ぎ機関による輸入が行われている状況が度々目撃されている。これに対して北朝鮮当局は、国境閉鎖をより厳格にする方針を下した。

(参考記事:北朝鮮、コロナ鎖国を解除か?中国から入国するトラック多数

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、政府が先月29日、国境での新型コロナウイルスの水際対策のための強力なソーシャル・ディスタンシングに関する方針を下し、今月1日から道内の出入国地点を1ヶ所を除いてすべて閉鎖する措置を取ったと伝えた。

北朝鮮は昨年1月、コロナ対策として国境を閉鎖して鎖国状態にして、一切の人員、物資の出入りを禁じているが、上述の通り、一部の貿易会社などが輸入を続けるなどの状況が続いていた。各省庁が、中央非常防疫委員会の指示を破って輸入を行い、「国境を塞げ」「輸入せよ」という矛盾した命令が下されていた。

「今まで政府の指示で、一部の貿易イルクン(幹部)が必要な物資を取り寄せるために国境から出入りすることがよくあった」(情報筋)

(参考記事:コロナで国境封鎖の北朝鮮、マスクや日本製家電の密輸は継続

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当局は、「無秩序な行動」(情報筋)を防ぐために、国境管理を強化するために今回の方針を打ち出したものと思われる。

ただし、以前から貿易イルクンの動きが最も活発な慶源(キョンウォン)郡にある1ヶ所だけは、非常用に開いて置くようにとの指示も同時に下している。これについて情報筋は、無秩序な貿易を塞ぐと同時に、1ヶ所だけ開けておくことで、緊急輸入のためのチャンネルを確保すると同時に、防疫面での合理的な管理のためだと説明した。

これに伴い、他の地域で活動していた多くの貿易イルクンが、一斉に慶源郡に移動を始めたと情報筋は伝えている。

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この地域の代表的な出入国地点は、咸鏡北道の元汀里(ウォンジョンリ)税関と中国・吉林省延辺朝鮮族自治州の琿春市郊外にある圈河税関を結ぶ地点だが、今回「非常口」として選ばれたのは、その北にある沙坨子税関と思われる。朝鮮が日本の植民地支配、中国東北が旧満州国の支配下にあった1936年に開設された民間貿易の窓口で、年間の貨物処理容量は圈河の10分の1にも満たない小規模なところだ。

ある当局の関係者は「今は1950年代の苦しかった時代と同じような状況だ、1950年代を勝ち抜いた精神で生きなければならない」と強調しているとのことだが、情報筋は「内部事情で貿易が切実な段階」と述べた。北朝鮮ではコロナ鎖国となった昨年から、各地で食糧、物資が不足する状況となり、さらに状況が悪化したことが窺える。

(参考記事:「コロナより餓死が怖い」北朝鮮国民、市場封鎖に猛反発

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ロシアのマツェゴラ駐北朝鮮大使は今月、ロシアのインターファクス通信とのインタビューで、首都・平壌でも物資不足が深刻化しつつある現状を述べた上で、ロシアを含む外国との入国地点に現在、輸入品の安全性を確保するために大規模な消毒施設が建設されており、まもなく商品の輸入が限定的ながら再開されるだろうとの見通しを示した。

(参考記事:駐北朝鮮ロシア大使、コロナ鎖国下での生活を語る