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新型コロナウイルスの拡散防止のため、今年1月28日から中国との貿易を全面的に停止し、31日からは国境を完全に封鎖した北朝鮮。その裏では、国が主導する密輸が行われている。

人民武力省の貿易会社、金峰合営会社は、税関を通じて中国から韓国製のマスクを堂々と取り寄せ、商標を外した上で国内に供給している。おそらく、このルートを通じて輸入されたと思われるマスクに韓国企業の刻印があったことから、「韓国政府が北朝鮮に密かにマスクを援助した」というフェイクニュースが韓国のネットを中心に広がり、韓国政府が否定に乗り出す騒ぎも起きている。

(参考記事:北朝鮮軍がマスクを「産地偽装」して密輸している

この会社は、未だに密輸を続けているようで、マスクや医薬品に加えて、ちゃっかりと日本製の電化製品まで密輸していると、デイリーNKの内部情報筋が伝えた。

金峰合営会社は今月6日の夜、両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)の税関を通じて20トンのコンテナを国内に運び込んだ。中には大量のマスク、防護服、防塵服が入っていた。

それだけではなく、日本製のエアコン、洗濯機、冷蔵庫に加え、注文生産品の大型スクリーンまで入っていた。今月は金正恩党委員長が利用する特閣(別荘)の施設の整備を行う「季節整備」の月であることを考えると、電化製品はそれに合わせて取り寄せられたと情報筋は見ている。

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「首脳部のための特閣や招待所は季節整備のたびに、使用・未使用とは関係なく備品を新品に交換するという原則がある。中国や南朝鮮(韓国)のものではなく、日本のものを取り寄せたことだけを見ても、特閣や招待所で使われる品物であることは想像できる」(情報筋)

(参考記事:金正恩の「別荘建設」担当の軍部隊、リモデルビジネスがバレて摘発

また、マスクや電化製品が取り寄せられたしばらく後で、小麦粉、高級酒、中国産のコメも取り寄せられたが、情報筋は上位1%の高位幹部向けと見ている。

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さて、この金峰合営会社だが、2015年に人民武力省傘下の貿易会社として設立され、中国に鉱物資源を輸出し、軍需品を輸入してきたというのが情報筋の説明だ。石英やマグネシアクリンカーなどを両江道の金正淑(キムジョンスク)郡や金亨稷(キムヒョンジク)郡に輸送し、日が暮れてから船積みして中国に輸出していた。もちろんそれは、国連安全保障理事会の決議により、北朝鮮産の鉱物資源の輸出が禁じられた後も続けられていた。

(参考記事:北朝鮮で石炭価格が高騰、原因は「密輸」か

中国の貿易業者の間では「新型コロナウイルスで国境が封鎖されたが、鴨緑江から鉱物資源を密輸する(北朝鮮の)外貨稼ぎ会社がある」との話が広がっていると情報筋は証言する。社名を知る者は少ないが、金与正(キム・ヨジョン)党中央委員会第1副部長自らが承認した「ワク」(輸出許可証)を持っているのではないかと噂だ。

ある中国の貿易業者は、そのような噂が流れていて、探し出して取引したという中国の業者が非常に多いと述べた。

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「バックに確実な人が付いているのだから、安定した取り引きができるということでつながろうとしている、噂では、その会社の密輸は一度も停まったことがないらしい」(業者)