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新型コロナウイルスと関連して、北朝鮮で怪事件が起きた。中国から取り寄せた品物に触った市民多数が死亡したというのだ。現地には封鎖令が下され、物々しい雰囲気が漂っていると、デイリーNKの内部情報筋が伝えた。

事の発端は今月24日ごろのこと。中国との国境に面した慈江道(チャガンド)満浦(マンポ)市の病院で、12人の患者が死亡した。いずれも呼吸困難の症状を示していた。この事案はすぐに中央に報告された。

その直後、26日の午前6時から満浦市を封鎖するという金正恩党委員長じきじきの批准(決裁)方針が、朝鮮労働党中央委員会、中央防疫委員会、国家保衛省(秘密警察)を通じて党の慈江道委員会、満浦市委員会など傘下の機関に下された。

平壌からは中央防疫委員会の緊急防疫隊30人が派遣された。市当局は、封鎖令が下された当日の26日、市内の建物の消毒作業を開始し、国境沿いに住む住民、密輸業者、税関職員などを対象とした検診を行い、少しでも異常があれば、自主隔離するよう言い渡している。

また、今後1週間は市場を閉鎖する布告も下された。閉鎖が比較的短期間であるのは、生活の糧を失い、困窮する市民が不満を爆発させることを恐れたためだろう。

(参考記事:コロナ対策の市場閉鎖に北朝鮮国民が猛反発「権力機関も恐れない」

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当局は、封鎖令の理由を「あくまでも予防のため」としているが、市民の間ではこんな噂が広がっている。

「中国から取り寄せた品物を触った10数人が、コロナの症状が出て数日後に死んだ」
「10月中旬に密輸で食品、医薬品、機械の付属品などがコンテナ4台で入ってきたが、15日ほど隔離しなければならないのに、守らずに数日後に荷を解いた」

実際、当局による調査で、死亡した12人が密輸で入ってきた中国製の食品や医薬品を摂取したり、これらを取り扱う業者と接触したりしたことが明らかになり、噂の火に油を注ぐこととなった。

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ことの真偽はどうなのか。かなり眉唾ものではあるが、全く根拠のない話とは言い切れない。今年7月15日、首都・平壌近郊の南浦(ナムポ)港に到着した貨物の検疫で、新型コロナウイルスが検出された事例がある。一方で、世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は今年8月、中国に輸入されたブラジル、エクアドル産の食品の包装からウイルスが検出されたことを受け、会見し、食品による感染拡大の証拠はないと述べた。

(参考記事:北朝鮮で輸入食料品から新型コロナウイルス検出

ただ、死者はすべて50代以上で、一部は喘息と結核を患っており、他にも様々な感染症が蔓延していることを考えると、コロナではなく別の病気に死亡と考えるのが自然だろう。

(参考記事:全世界はコロナで苦しみ、北朝鮮はチフスで苦しむ

当局は遺体を火葬し、遺骨は分厚い紙袋に入れて遺族に手渡した。面会もできず臨終にも立ち会えず、遺骨だけを受けとった遺族は、当局のやり方に呆れ返ると同時に、嘆き悲しんでいるという。

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そんな様子を見た市民は「本当にウイルスが入ってきたようだ」「そろそろ国際社会に対して正直に話して、悪性伝染病の注射薬を援助してもらった方がよくないか」などとひそひそ話をしているとのことだ。

一方で情報筋は重要な証言をした。慈江道に対して封鎖令が下されるのは今回で2回目だというのだ。

今年8月20日、女性2人が両江道(リャンガンド)三池淵(サムジヨン)で密入国しようとして逮捕された。また、先月24日にも別の女性が密入国を図り逮捕されている。うちひとりは、中国で新型コロナウイルスの陽性を判定を受けていた。これを受けて、三池淵と恵山(ヘサン)が8月27日から9月14〜17日まで完全封鎖状態に入っていたが、実は慈江道も封鎖されていた。

(参考記事:「死ぬなら故郷で」…北朝鮮「中国で陽性判定」の女性を銃殺か

「中国に逃げていた非法越境者(脱北者)が戻ってきた事件で、三池淵と恵山が封鎖されたときに、慈江道は道全体が封鎖された。あのときはすぐとなりにある両江道からウイルスが入ってくるかもしれないので、封鎖されたが、今回は中国から入ってきた品物のせいで満浦市だけが封鎖された」(情報筋)

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