北朝鮮の金正恩党委員長は9日、朝鮮人民軍最前線・西部前線防御部隊の火力打撃訓練を指導した。朝鮮中央通信が伝えた。同通信はロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」と酷似したミサイルの発射場面や、自走砲などの写真を同時に公開した。
(参考記事:金正恩氏「ロケット砲・誘導兵器」火力訓練を指導)韓国軍によると、北朝鮮は同日午後に北西部の亀城(クソン)付近から2発の飛翔体を発射した。飛行距離はそれぞれ約420キロ、270キロだったと推定されている。ロイター通信によれば、米国防総省は同日、これらの飛翔体について複数の弾道ミサイルと断定した。国連安全保障理事会の制裁決議は北朝鮮によるあらゆる弾道ミサイルの発射を禁じており、決議に違反する可能性がある。
訓練を指導した金正恩氏は、「火力打撃のための機動展開と火力襲撃を見て満足し、数日前に東部前線防御部隊も火力打撃任務を円滑に遂行したが、今日、見てみると西部前線防御部隊もよく準備されており、特に最前線部隊の火力任務遂行能力が立派であるとたたえた」という。
北朝鮮は4日にも、東海岸で今回と同種と見られるミサイルの発射訓練を行っている。