シンガポールが、自国内にいた北朝鮮労働者の就労許可をすべて取り消したことが明らかになった。米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。
シンガポール政府が、国連安全保障理事会の制裁委員会に提出した制裁履行報告書で明らかになった。同政府は就労許可を取り消すと共に、新規発行も停止しており、現在同国内には北朝鮮労働者は一人もいない。実行された日時は明らかにされていない。
安保理は昨年12月に採択した対北朝鮮制裁決議2397号で、国連加盟国に対して自国内の北朝鮮労働者を2019年12月までに送り返すことを求めている。
シンガポールは昨年11月、北朝鮮との貿易を全面禁止しているが、制裁決議に沿って北朝鮮に対する圧力をさらに強化させた形となる。
国際社会の経済制裁に直面している北朝鮮は、外貨を稼ぎ出すために10万人を超える自国労働者を20以上の国に派遣していた。しかし、中国、モンゴル、クウェート、カタール、クウェート、オマーンなどは、彼らを既に追放したか、今後追放する方針だ。
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一方でロシアのガルシュカ極東開発大臣は、スプートニクとのインタビューで、自国で働く北朝鮮労働者を直ちに出国させることはないと述べ、就労許可が満了するまで滞在を認める方針を示した。同氏によると現在、現在3万5000人の北朝鮮労働者がロシアで、うち1万人が沿海州で、農業、建築分野などで働いている。シベリアの各州で北朝鮮労働者は、深刻な労働力不足解消を担う重要な働き手となっている。
インドネシアは今月14日に制裁委員会に提出した制裁決議2371号と2375号の履行報告書で、ジャカルタ駐在の北朝鮮大使館の人員数を減らす検討を行っていると明らかにしている。ペルーは昨年9月、同様の措置を取っている。