北朝鮮が日本を狙い始めた理由

日本のメディアは最近「なぜ北朝鮮は日本をターゲットにし始めたのか」に関してよく議論し、分析しているが、その真意を把握するには中国の本心や北朝鮮の建国時の姿勢を十分に理解しなければなりません。

北朝鮮が日本に向けてミサイルを飛ばす理由は以下のことが考えられます。

地理的な関係

通常ミサイルの発射実験は着弾地点を海に設定して行っています。そうなると北朝鮮から見た海は、日本海しかありません。そのため北朝鮮は日本海側、そしてその先にある日本に向けてミサイルを飛ばしているのです。

日本ならば直接的な報復の可能性が低い

日本は核を持たない国、戦争をしない専守防衛の国としてアピールしてきています。そのため、北朝鮮は日本ならミサイルで攻撃しても直接報復としてミサイルを撃ってくると考えにくいと思っている可能性は高いです。

政権からの不満反らしの話題性作りのため

陰謀論とは思われますが、政権からの不満反らしの話題性作りのために、ミサイルを飛ばさせているという説もあります。2017年7月は、狙ったかのように都議選で自民党が大敗した次の日にミサイル発射がありました。しかし、アメリカも日本も北朝鮮と情報交換ができない状態ですので、偶然の可能性が高いです。

中国との関係性

中国は、北朝鮮と中朝軍事同盟を結んでいますが、「もし北朝鮮がアメリカ領を先制攻撃し、アメリカが報復として北朝鮮を武力攻撃した場合、中国は中立を保つ。」ということを2017年8月に表明しています。これはつまりアメリカ領を北朝鮮が先制攻撃した際には、中朝軍事同盟を無視するという内容です。これは一見、北朝鮮に向けた厳しい傾向のように見えますが、あくまで「アメリカ領」という言葉で濁しており、

「北朝鮮が日本を先制攻撃して米軍による報復攻撃をした場合、中国は中立を保つ」

とは明記されていないという点が肝なのです。中国はあくまで反日国家であり、同じ反日国家(北朝鮮)を武力攻撃するのは、尖閣を奪うためにも不利となり躊躇が生まれます。そのことを、北朝鮮も十分に理解しているため、結果的に北朝鮮が日本を攻撃することこそが中国に対する最大の保身となっているのです。

 

北朝鮮と日本の関係性

そもそも日本と北朝鮮の現在の関係はどうなっているのでしょうか?

北朝鮮と韓国との間に起こった「朝鮮戦争」は、休戦協定を結んでいるものの、戦争自体に勝敗がついておらず、まだ終戦していません。そのため、北朝鮮の核実験やミサイル発射は、朝鮮戦争の延長線上とも考えられます。そして先に述べた理由から今も日本方向へミサイルが飛ばされているのです。

また北朝鮮と日本の関係で外せないのは「拉致問題」ですね。

平成14年9月に北朝鮮は日本人を拉致していたことを認めています。しかし、その説明は「5名生存、8名死亡、2名入境せず」という簡易なもので、生存5名以外の被害者の安否については、いまだに北朝鮮からの説明はないという状況です。

北朝鮮が、日本人を拉致した理由は明確になっていませんが、北朝鮮から韓国にスパイを送り込むために、日本人を拉致し北朝鮮のスパイをその日本人になりすまさせたり、拉致した日本人に日本の習慣や文化などを北朝鮮に教えさせたりするためという説があります。

日本政府は、このような状態では国交の正常化を進めることはできないとし、北朝鮮に誠実な対応を求め続けていますが、その後も北朝鮮が拉致問題に対して具体的な対応・行動をとらない状況を踏まえ、日本は輸入禁止などの対北朝鮮措置をとることを決断しました。さらに、拉致問題だけに留まらず、ミサイル発射や地下核実験の実施など軍事行動を繰り返していることを受け、日本は、現在実施している措置の継続及び輸出禁止などの追加措置を行っています。

結論、北朝鮮と日本との関係は今も良くないシビアな状況が続いているということです。

北朝鮮とアメリカの関係性

アメリカと北朝鮮の関係は良好ではない。これまでも、クリントン、ブッシュ、オバマは北朝鮮と外交交渉を続けてきましたが、求めいていた成果を出すことができなかった。金正恩は気が狂ったような人間で、正気と思えない人間と交渉をしても無駄だと彼らは考えています。交渉が難しいとなった以上、トランプ大統領含むアメリカ国民の多くも、戦争のみが解決策と考えている者が多いようだ。

また中国も北朝鮮における制裁履行の鍵を握っており、その中国に対してトランプ大統領は、中国が北朝鮮により強い影響力を行使するように圧力をかけていますが、そういった圧力をかけられても中国が北朝鮮問題に本気で取り組んでいる姿勢は見えないため、こちらも、外交交渉による解決は難しく、主として核施設を狙った空爆、米軍の派兵、先制核攻撃など軍事的な選択が有効だと考えられている。

また北朝鮮の隣国韓国と同盟を結んでおくことも北朝鮮に圧力をかける上では重要で、トランプ大統領は、韓国の文在寅大統領とドナルド・トランプ米大統領とも首脳会談を行い、主に北朝鮮の核問題について話し合い、北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」が必要だと認識をすり合わせており、韓国の軍事力強化に向け、米国にいっそうの支援を求めていく姿勢を鮮明にした。

結論、トランプ大統領率いるアメリカは、北朝鮮問題を外交交渉で解決するという方法には期待しておらず、日本がどうなるかは度外視で、今後軍事的な対応を取る可能性は高いようだ。

 

アメリカと中国が北朝鮮を攻撃する可能性

トランプ大統領が国連総会で金正恩を「ロケットマン」と呼び、ツイッターで「ちっぽけなロケットマン」と呟いたことからも、米韓による北朝鮮への武力攻撃の可能性は高まってきているかもしれない。

トランプ政権誕生後、中国は「双暫停」と「対話」を求めながらも、むしろトランプの方針を「やや協力的に」見守るという姿勢を貫いている。その理由は、米中関係の親密度を踏み台にして、世界のトップに上り詰めようという野心が習近平にはあるからだ。そのため中国はアメリカとは絶対に敵対しない。

こういった背景がある中で、いま中国が取れる方法は何か。

それは、アメリカが北朝鮮へ武力攻撃する前に、中国が北朝鮮へ武力攻撃をする、というシナリオだ。重要なのは「アメリカと敵対せずに遂行する」ということである。アメリカと協力しながら、軍事力をすみ分けて「中国独自の軍事攻撃」を北朝鮮に対してするという方法である。

習近平は、行事がある日毎にミサイルを発射するなど金正恩(委員長)の度重なる無礼と屈辱的手法に、いつ堪忍袋の緒が切れてもおかしくない状況にある。そのため、武力攻撃も視野に入れているトランプに、「いざとなったら」協力的に武力を断行し、北朝鮮を制圧した時の中国の功績を確保したいと考えている訳だ。

この「米中のすみ分け」という考え方は、トランプ以外のこれまでのアメリカの政権では絶対にあり得なかったシナリオだ。それが実現された理由は、トランプが個人的に習近平を気に入っているからである。

もし北朝鮮が中国に対して、中朝軍事同盟を理由とし、北朝鮮側に中国を立たせて米韓側(連合国側)と戦わせようとでもするものならば、それは中国にとって最悪のシナリオである。その理由は、現在の中国の軍事力では、絶対に連合軍(主に米軍)に勝てないからだ。そして敗北すれば、中国共産党による一党支配体制は必ず崩壊してしまう。これこそ中国が最も恐れている事態である。

なので、

・アメリカが武力攻撃を仕掛ける動き

・北朝鮮が武力攻撃を仕掛ける動き

を見せ始めれば見せ始めるほど、中国が動き出す可能性は高まるかもしれない。