脱北タレントとして韓国で活躍するユ・ヒョンジュさんは、あるバラエティ番組で次のようなエピソードを紹介している。
当局は「資本主義に汚染されたソウルの言葉を使う者がいれば通報せよ」と取り締まりキャンペーンを繰り広げた。保衛指導員(秘密警察)はパトロール中に、男女カップルがソウルの言葉でお喋りしているのを聞きつけた。すぐさま駆け寄り「なんでソウルの言葉を使うのか!」と咎めたが、カップルはしらを切った。
保衛指導員は2人をさらに責め立てたが、冷静さを失ったのか、思わず口からソウルの言葉が飛び出してしまった。実は彼も無類の韓流ドラマ好きだったのだ。「保衛指導員同志はなぜソウルの言葉を使うのか」とカップルから逆に責められた彼は「今日はこれぐらいで見逃してやる」とバツが悪そうに去っていった。
