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金一族の秘密資金を調達している39号室は、各種の中央機関から、数百に及ぶ傘下の企業、道、市、郡の支部に至るまで要員を配置した数十万人規模の巨大組織だ。中央機関の責任者は大臣級、次官級の待遇を受ける。つまり、リ氏は大臣級の大物脱北者ということだ。

一般的に持たれているイメージと異なり、39号室は違法な経済活動を行わないように上からの統制を受けている。些細なことで大きいものを失いかねない、党の対外イメージが損なわれかねないとの理由からだ。

例えば、大興総局は麻薬の生産、輸出を行っていたが25年前にやめさせられた。それ以降、麻薬、偽札、偽タバコなどの事業は別の部署で行っている。そのため、対北朝鮮制裁を39号室関連の事業や人に集中させることは、効率が悪い。

韓国の対北朝鮮融和策

リ氏は、韓国の金大中、盧武鉉の両大統領が進めた対北朝鮮融和策、太陽政策について北朝鮮がどのように見ていたかについても語った。