タンザニアの医師1人あたりの住民数は3万人で、WHOが推奨する1000人の30倍に達している。
同国の「シティズン」紙によると、タンザニア医師会とNGOの調査結果を引用し、同国で登録された医師の8.2パーセントが海外に居住している。医師1人を教育するのに最高で6万ドル(約682万円)かかるが、国費を投じて育てた年間200人近い医師が、大学卒業後すぐに海外に行ってしまうのだ。
その理由は低賃金だ。タンザニアの医師の平均月給は100万タンザニア・シリング(約5万円)で、隣国ケニアの16万5000ケニア・シリング(約17万9000円)の3分の1以下の水準だ。
ロイター通信によると、医師たちは2012年、給与を350万タンザニア・シリング(約17万5000円)に引き上げることを求めてストを行なった。しかし、政府の提示した額はわずか120万タンザニア・シリング(約6万円)だった。