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宣伝扇動部は北朝鮮国民に対する思想統制を担う重要部署であり、党中央委の副部長は、日本で言えば中央省庁の次官クラスに当たる高級官僚だ。そのため与正氏については韓国の一部識者の間で、「正恩氏の身に何か起きた場合の後継者候補」「正恩氏の側近であり、重要な仕事を仕切っているのではないか」などの見方が語られてきた。

テ氏の見解はこれを否定するものであるわけだが、その根拠は何か。同氏は次のように語っている。

「宣伝扇動部の幹部や職員は、北朝鮮でもいちばん頭の切れる人々であり、ちょっとやそっとの知識があるだけでは彼らを指導するのは難しい。(与正氏は)まだ、政策の方向性を示したり、政策的な判断を下したりできる水準にはないと思う」