チュ氏は、人民の生活水準向上に一切のリソースを割かない金正恩体制を批判しながらも、貧しさゆえに売春を行う北朝鮮女性たちの多くが、覚せい剤を常用している悲しい現実を伝えている。チュ氏が伝える北朝鮮の庶民たちの悲惨な実情に、テ氏だけでなく家族も涙を流しながら心を揺り動かされたという。
(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち)当たり前だが、エリートだからといって、北朝鮮国内の全ての情報にアクセスできるわけではない。とりわけ外交官などは、海外赴任も多いことから、一般庶民の実情を知ることは困難だ。彼らがチュ氏や韓国の脱北者が発信する生々しい情報に触れ、体制に疑問を感じるのはごく自然なことだろう。