北朝鮮で、自動車のナンバープレートを新しいものに交換する作業が行われている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、交換作業が始まったのは11月のことだ。人民保安省(警察庁)は、年末までにすべての車両を新式のナンバープレートに交換せよと命じている。

交換するには、保安署(警察署)の護安課(交通課)に出す申請書類を作成し、手数料に相当する額の収入印紙と共に提出する。1.5トントラックは180元(約3000円)、それより大きいトラックは230元(約3890円)、乗用車は300元(約5070円)だ。プレートが発行されたら、ドライバー自身が取りに行って、車に取り付ける。

何らかの事情で交換の手続きができない場合は、手数料と同額の収入印紙を銀行で購入し、保安署に提出すれば、「車両番号交替臨時証明書」という書類を発行してもらえる。

ところがこの新式のプレート、ドライバーからの評判は芳しくない。

現在のナンバープレートは1992年に取り入れられたもので、平壌、咸鏡北道などの地名と最高で6桁の数字からなる。白地に黒文字は国家機関の所有、黄地に黒文字は個人所有であることを示す。今回これら両方が、中国と同じ青地に黒文字に変わる。

中国に行き来することの多い北朝鮮のドライバーからは「どこの国の車か区別がつかない」「交通指揮隊員の制帽を中国の公安と似たものに変えたと思ったら、今度はナンバープレートまで中国風にするのか」と疑問の声が上がっている。

別の情報筋は、今回のナンバープレート交換作業の背景には、ナンバーの盗用問題があると見ている。正規の手続きで発行されたものではないナンバーや、登録者とは別のドライバーが運転しているケースが多く、当局が管理できなくなっているようだ。

北朝鮮の車両の台数は、2015年までの3年間で倍に増えたと言われている。市場経済化の流れや、頻繁な停電で使い物にならない鉄道に替わる交通手段、輸送手段として高速バス、ソビ車が脚光を浴びているからだ。

それに伴い、不正行為も多発している。

2015年11月には、保安員(警察官)がワイロを受け取り、偽造の運転免許証を大量に発行していた事件が発覚している。そもそも、運転免許の取得のみならず、車両の登録、ナンバープレートの発行に至るまで、ワイロなしには何も進まないのが北朝鮮の現状なのだが。

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