この錯覚は、人民の期待を裏切るものだ。権力の座について初めての演説で(2012年4月)、人民の目を意識したかのように「これ以上は人民が歯を食いしばらず生きていけるようにする」と語ったが、もはやそんな「ウソ、建前を語る必要性も感じていないだろう」とチュ記者は喝破する。
(参考記事:金正恩氏が「ブチ切れて拳銃乱射」…独裁者「ご乱心」の1年)人民は少なくとも、5年前には「何かが変わる」と期待していた。「外国の生活が長い金正恩は、改革・開放政策にかじを切る」というチュ記者の表現は、筆者も含めたくさんの記者の取材結果とも一致する。