韓国の有力紙「東亜日報」で10余年にわたって北朝鮮関連の記事を書き続ける脱北者出身のチュ・ソンハ記者は、自身の運営するブログ「ソウルでつづる平壌の話」に今月15日付で投稿した記事の中で、金正恩時代を「人民の期待を裏切った5年」と表現した。豊富な北朝鮮内部への取材で知られるチュ記者の記事を、以下にまとめてみる。
チュ記者はまず、金正恩氏の変化に注目する。5年前の冬、金正日総書記の葬儀に臨む表情からは「自信というものが感じられなかった」が「顔つきは毎年変わり、今では恐れの感情などを見つけることが難しくなった。逆に過度の自信がもたらす蛮勇と反抗心までもが透けて見える」と指摘する。確かに、父親の葬儀で涙ぐんでいた時のような、幼さすら感じさせる表情は、今は見られない。
(参考記事:金正恩氏が党大会に隠していた「血と恐怖」のシナリオ )「統治は簡単」と錯覚
次いで、金正恩による軍事訓練が度を増している点に注目する。