ただ、この気持ちが裏目に出る可能性もある。北朝鮮はもはや10発前後の核爆弾を持つ金正恩時代になっている。金正日時代のように作り笑顔で交渉できる相手ではない。このため、いざ大統領になってもできることは限られるとの指摘も多い。対決姿勢でない、という点だけ取っても金正恩氏はやりやすい相手だろう。

(参考記事:北朝鮮「核の暴走」の裏に拷問・強姦・公開処刑

安哲秀(アン・チョルス、54歳)

2011年になって突如韓国政界にあらわれた政治家。以前から、韓国最大のPCセキュリティ企業の創設者として知られており、政界デビューする前は大学教授も務めていた。医師免許も持つ秀才で、クリーンなイメージが強い。2012年の前回大統領選挙では無所属で出馬し、文在寅、朴槿恵氏とともに三つ巴の争いを繰り広げた。当時、世論調査で一位にもなるなど、旧態依然の政治を嫌がる人々から高い支持を得た。